感染対策の仕事をしており今でも日々コロナ患者の対応に追われております。
塩野義製薬が開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬『ゾコーバ』に期待！
厚生労働省の専門部会が、22日に承認の可否を審議するとの事です。
今までの経口薬とどう違う？
現在使用可能な経口薬はラゲブリオ（モルヌピラビル）とパキロビッドパック（ニルマトレルビル/リトナビル）です。
何が違うのでしょうか？
ラゲブリオは18 歳以上の患者には 1 日 2 回、5 日間経口。
パキロビッドパックは成人及び12歳以上かつ体重40 kg以上の小児には1 日 2 回、5 日間経口。
となっていますが。
実際使う時は上記条件ではなく重症化リスク因子がないと使えないという欠点があります。
塩野義のゾコーバは
重症化リスク関係なく使え、さらに1日1回5日間経口投与
重症化リスク因子とは？
まずは、高齢者です。６０または６１歳以上。
これに関しては良しとしますが、
私が一番問題としているところが、喫煙者です。
どんなに熱があってだるくて、喉が死ぬほど痛くても重症化リスク因子に当てはまらないと処方してもらえず、対症療法しかありません。しかし喫煙者は大して症状がなくても薬を処方してもらえるのです。 これって不公平ですよね！
喫煙してるかなんて証明できないので、言ったもん、吸ったもん勝ちという事です。
もし私が感染したら、タバコ買って、服に匂い染み込ませて病院行って処方してもらうかな？
または、自分で簡易キットで陽性になったら保健所に報告する時に喫煙ありと報告しようかな？なんて思ってしまいます。
他に主な身近な重症化リスク因子は！
・癌 ・慢性腎臓病・慢性閉塞性肺疾患・肥満(BMI 30kg/m2 以上) ・糖尿病・肝疾患などです。
ゾコーバは現在の情報によると妊婦さんには使用はできないらしいです。
承認の壁
試験結果では投与によりウイルス量が減少しました。
感染力のあるウイルスが陰性になるまでの時間がプラセボ投与群（偽薬）に比べて約2日短縮されたが、熱や吐き気など12症状の改善状況の総合評価では、偽薬を服用した場合と明確な差を示せなかった。（呼吸器症状「鼻水または鼻づまり，喉の痛み，咳，息切れ (呼吸困難)」については効果が認められた）
今回は、5月20日に公布された医薬品の新承認制度「緊急承認」を適用して実施する初めての審議となるため、「有効性を示すデータは不十分」との見方があり承認材料に欠ける状況である。
作用機序から見たゾコーバの安全性
ウイルスの増殖を防ぐことを目的に開発されたゾコーバ
ウイルスとは人の細胞に住み着きそこから他の細胞へ渡り歩きます。
細胞の中に入ったウイルスが細胞内で増やすためにRNAの複製とタンパク質合成をします。
ここでプロテアーゼという刀が登場してタンパク質をぶった斬って小さくします。
このプロテアーゼという刀を鞘に収める切れなくしてくれるのがゾコーバです。
結果として増殖できないということになります。
実際パキロビットパックは同様の作用機序で効果も実証済みです。
ワクチンは副作用も強く、死者も出ておりますが、ゾコーバが可能であれば、危険なワクチンに頼る必要もなくなりますので、１日でも早く承認と供給が望まれます。
今後の期待と未来予想
塩野義製薬が開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬『ゾコーバ』は
重症化リスク因子の縛りがないので、インフルエンザの様に！とまではいきませんが
国内生産で供給も安定しているので陽性者に飲んで貰えば、おそらく現在の１０日間の隔離期間は短縮されることでしょう。
また、同居の濃厚接触者に対してもインフルエンザの様に予防投与が可能になれば、おそらく病院や老健施設等の高リスク施設以外ではマスクの着用は必要なくなるのではないかと思われます。
塩野義製薬さんは、さらに経鼻ワクチンの開発も行っているそうです。
経鼻ワクチンは鼻腔や喉などにおける粘膜免疫を効率的に誘導することにより、病原体に感染した後の発症予防や重症化予防だけでなく、病原体の感染そのものを防御する効果も期待されています。また注射型ワクチンのような痛みもなく、高度な医療体制や医療従事者による投与を必ずしも必要としないというメリットもあります。
引用：塩野義製薬
塩野義製薬の株は下がっていたのに最近上がり始めているので投資されるのもいいかもしれません。
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